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「ブラック」は差別用語だ、と言い切っていいのか

「ブラック企業」は、人種差別用語である | トレンド | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

こんな風にブラック企業は人種差別用語である!などと、いきなりドヤ顔で言いきっちゃう記事を呆れ顔で読みました。

書いた人は高橋浩祐氏という、英国の軍事専門誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』東京特派員をされている方だそうです。どんな背景があり、こんなにもキッパリ断言するのか不明なんですが、どうも「差別」というデリケートな問題に乗じて、いわゆる「ブラック企業」側の論旨に立つ御仁のような気がします。

 

『ブラック=黒人』というのが彼の論拠のようですが、その先入観に違和感を感じるわけでして。黒人への対するそれはおろか、すべての差別は唾棄すべきものである、という点では異論はありません。
けれども、【ブラック】という色を表す単語を捉えて、それは黒人への差別だと、この人が感じることは自由ですが、短絡的すぎてなあ、どうにも同意できない、と感じるのは私だけでしょうか。この人自身もその記事で述べているように言葉狩りになってはいけないよな、と思う。

 

色に関して人が抱くイメージというものが存在します。そんなものはあなたの主観だ、ということは簡単ですが、でも、厳然としてそれは存在します。例えば黄金、ゴールドという色のイメージは優れたものだとか、高級感だとかプレミアムな感じを受ける側に抱かせます。商品にその色を使うことで特別感を消費者に与えます。巷にそれが溢れているのが何よりの証拠でしょう。

 

黒色にももちろん悪いイメージが沢山あり、漆黒の闇に対する恐怖から忌み嫌ったり、或いは有罪であるとか、死を表すのは喪服が黒色だというのも。もっとも、明治以前は喪服は白色だったそうですが。
一方なにものにも染まらない、中立というイメージもあるそうで、他にも収益が上がることを「黒字」という言い方もします。最近では焼酎などに「黒」というのを使ったり。そういえばジョニーブラックというお酒もありました。

 

ともあれ。
単に黒色というものを使うことがイコール黒人への差別助長だというこの人の論旨には賛同いたしかねます。冒頭にも取り上げていますが言葉狩りになってはいけない、という記述をアリバイにして立派な言葉狩りをしてんじゃねーの?と思う。
もっと言えば揚げ足取り、それもブラック企業側の擁護からくるものでしかないと思いますけれど。

 

黄色人種(私も黄色人種ですがイエローを差別用語だとは思いませんが)を連想するイエローも悪いイメージあります。例えばサンケイ新聞みたいな、扇情的な記事ばかりを扱う低俗な新聞を指す、イエローペーパーだとか。その他労働組合法で使われる黄犬条項など、イエローが狡猾だとか姑息などというイメージで使われることがあります。
となればこの人の論旨で言えば、イエローも差別用語でしょうから、禁止すればいい。なんならイエロー企業という表記にしても良い。

 

まあ、どうしても「ブラック」というのが差別用語だというならば世の中にあふれる商品から何から、すべての「黒」という表記を禁止すればいいだけのこと。
本当に禁止すれば、と思う。

 

 

以下、最後に村野瀬玲奈さんのブログ記事を参考としてリンクさせて頂きます。本文が長いので引用はしませんが、参考にはなると思います。ただ「ブラックという表現に気をつけたい」、と結んではいますが、彼女のその後の記事でも「ブラック企業」という表記は沢山出てきます。

 

村野瀬玲奈の秘書課広報室 |「ブラック企業」という言葉の使用について