【川内原発再稼働】政府が完全にコントロールしているのはどうあっても原発を再稼働するという意思だ

 川内原発再稼働同意:「命の問題発生せず」鹿児島知事 - 毎日新聞

鹿児島県川内原発の再稼働をめぐって、立地県として初めて鹿児島県知事が再稼働の同意を示したそうだ。言うに事を欠いて「命の問題発生せず」などとノタマッタというから厚顔も甚だしいわけで。

「やむを得ない」。伊藤知事は7日、県議会が再稼働陳情を採択した後に記者会見を開き、自らも同意したことについてこの言葉を連発した。

 伊藤知事はこれまで、再稼働の必要性を訴えつつ「脱原発に向かって模索する」とも主張してきた。今回、再稼働に同意したことに、伊藤知事は「国民生活のレベルを守り、わが国の産業活動を維持する上で(原発は)重要な要素だ」と理解を求め、「わが国の当面の判断として原発を活用する以外に道がない。安全性がある程度約束されるのであれば、それがベターだ」として「やむを得ない」の理由を説明した。

一方、原発事故への不安については「福島であれだけの不幸な事故が起きた。安全神話が全部崩れたのは確かだ」との認識を示しながらも、原発事故後に設けられた国の新規制基準を高く評価。原子力規制委員会の指針や九電の評価を引用し、事故が起きても原発から5.5キロの放射線量は毎時5マイクロシーベルトだとした上で「避難の必要がない。普通に生活してもいい」と述べ、「もし福島みたいなことが起きても、もう命の問題なんか発生しない」と明言した。

『もし福島みたいなことが起きても、もう命の問題なんか発生しない』などという無責任極まりない戯言を言うのは政治家の習いだと言ってしまえばそれまでだが、原発過酷事故なんて自分が生きている間はもう起きるはずがないんだ、などという責任放棄脳天気クソジジイですな。

現に福島原発の事故が起きる前、2006年には安倍晋三など、全電源喪失は起こりえないとほざいていたのが現実に起こっている。それでもノウノウと首相でございます、と生きていられる国なのだから幸せなもの。

「全電源喪失は起こらない」と答弁していた当時の安倍総理大臣 - NAVER まとめ

吉井英勝議員「海外(スウェーデン)では二重のバックアップ電源を喪失した事故もあるが日本は大丈夫なのか」
安倍首相「海外とは原発の構造が違う。日本の原発で同様の事態が発生するとは考えられない」

吉井議員「冷却系が完全に沈黙した場合の復旧シナリオは考えてあるのか」
安倍首相そうならないよう万全の態勢を整えている

吉井議員「冷却に失敗し各燃料棒が焼損した(溶け落ちた)場合の想定をしているのか」
安倍首相「そうならないよう万全の態勢を整えている

吉井議員「原子炉が破壊し放射性物質が拡散した場合の被害予測を教えて欲しい」
安倍首相「そうならないよう万全の態勢を整えている

吉井議員「総ての発電設備について、データ偽造が行われた期間と虚偽報告の経過を教えて欲しい」
安倍首相「調査、整理等の作業が膨大なものになることから答えることは困難」

吉井議員「これだけデータ偽造が繰り返されているのに、なぜ国はそうしたことを長期にわたって見逃してきたのか」
安倍首相「質問の意図が分からないので答えることが困難。とにかくそうならないよう万全の態勢を整えている

 「そうならないよう万全の態勢を整えている」と人を馬鹿にしきった態度でオウム返しに答弁する、2006年当時の安倍晋三に向かって、コノヤロどげんかしたろか、と今でもハラワタが煮えくり返ってきそうだ。
万全の体制が整っていたはずの福島原発で現実に事故が起きても「想定外」のひとことで、だれも責任を取らなくても良い。
それどころか、チャッカリ再度首相の座に就く国なんて世界広しといえどもニッポソ位なもんでしょうよ。

今回もそれと同じで「命の問題なんか発生しない」とシャーシャーとぬかすから。しかも「命の問題なんか」なんかとはなんか?

つまり、鹿児島県知事なんかは、命を軽視していると言わざるを得ない。呆れたことに再稼働はやむを得ない、と残念で仕方がないと言った風情を装うのがさらに腹立たしい。

 

このエントリーでは、そもそも原発規制委員会の田中俊一が火山学会を口を極めて批判したことをこき下ろしてやろうと思っていたが最後になってしまった。

 


規制委田中委員長が火山学会批判 審査基準見直し提言で - 47NEWS(よんななニュース)

そもそも原発推進派の田中俊一は、規制委委員長に就いた時、いかにも原発の規制に厳しく臨む、といった塩梅だったけれど。今ではエラソーな口調で「きわめて大変な自然現象が起こると言うなら、夜も寝ないで観測して、国民のために頑張ってもらわなくては困るんだよ」と今では「原発安全委員会」と呼称を変えてほしいほどの居直りぶり。

 

ならば、テメエら規制委が貯まる一方の核廃棄物の安全な処理法を夜も昼もなく働いて確立して見せろよ、と罵ってやりたい。