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派遣法改悪と消費税の絡み

床屋政談・ニュース 社会生活

 

安倍政権戦争法案と共に姑息に進める派遣法改悪です。
それをこの12日にも委員会で強行採決するのではないかと言われています。野党の中でも維新の党が「同一労働同一賃金」を条件に採決に応じるのだと言われています。

 

派遣法改正案、衆院通過へ 自民・維新が歩み寄り:朝日新聞デジタル

骨抜きされた同一労働同一賃金が、3年先に描く予定の餅と化す。

2015/06/11 09:18

はてブでも少し前に、ネオリベ同一労働同一賃金(あー、邪魔くさい。以下、同一賃金)を徹底しなけりゃ派遣の雇い止めが無くならないのか、とか妄言を吐いていました。

 

もし仮に、同一賃金にしたところで(と言うか、そうなると正社員の給料が下がりますわ)この改悪は、ひとを入れ替えれば企業は恒久的に派遣社員で賄える制度設計になってる。

そんなものが、雇い止めの規制策になる訳がない。何処かで聞いた風な同一賃金?を言えば正解だろ、というお花畑&能天気には呆れ果てる。

 

閑話休題
下記のブログ記事を拝見しました。

 

nyaaat.hatenablog.com

 (引用します)

人件費総額は、基礎となる「所定内賃金」の1.72倍となる。
つまり、時給1200円×8時間×21日=月給201,600円とすると、派遣社員を直接雇用するとかかる費用は、単純計算で346,752円になる。

日ごろ搾取されている身からすると、この数字を見てしみじみ思う。
「人件費は、本来ならこれだけコストをかけるべき費用なんだな」
「本来なら、これだけもらえるんだ」
これだけもらえたら、どれほど生活が楽になるだろう。

(中略)

だが、元々、企業は派遣会社に403,200円払っているのである。
マージン40%で計算しても、336,000円。
マージン35%で計算しても、310,153円。
大手派遣会社のほとんどはマージン率を公開していないので(違法)、本当のマージン率平均値は分からない。
だが、マージン率が低いなら、宣伝のため公開するだろう。まして、法律で義務づけられている。
公開しないのは、後ろめたいところがあるから、すなわち高いからである。

派遣会社に高いマージンを払っても、潤うのは派遣会社の経営者だけだ。もっと安くていい、25万くらいでもいいから労働者に直接賃金を払えば、経済も潤い消費も伸びるのに。

 (引用ここまで)

派遣会社のピンハネには、常々苦々しく思っている当方としても大いに賛同するところではあります。

ありますが、・・・ただ。『潤うのは派遣会社の経営者だけだ』という視点は少し違います。
派遣先の企業も潤うのです。

派遣料金だけはない何か。
そこには、消費税との密接な絡みがあるわけです。

 

企業が支払う正社員の給料には消費税は課税されません。
ところが派遣会社に支払う労働者の派遣料金には消費税が課税されます。
しかし、消費税には「仕入れ税額控除」と言う制度があり、最終消費者に税が積み上がっていかないようにする仕組みがあります。

 

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 【国税庁HP 消費税のあらまし】より*1

 

 原材料製造業者が1600円の消費税を納め、次の完製品製造業者は4000円から支払った1600円を控除して2400円を納税するという、最終消費者に税が積み上がっていくのを防止する制度の事です。

 

正社員を雇用する場合の給料には消費税が課税されませんので、売り上げに仕入れ控除を反映できない結果になるのです。
労務を提供する派遣料金には、消費税が課税される。つまり、材料や資材と同じ扱いです。よって、派遣先はその消費税を「節税」できる、というわけ。

 

 ということは、消費税の税率が高くなればなるほど、派遣先の企業にとっては美味しいのです。経団連などの大企業などが消費税増税を言い続ける理由がそこにあるというもの。あまつさえ、派遣法そのものが大きな問題を抱えているのに、まだそれを改悪しようというのですから許しがたい。

 

労働基準法 第6条

何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。

 

「法律に基づいて許される場合のほか」という文言が空しいです。



 

参考:斉藤貴男著 「消費税のカラクリ」

 追記:一部、加筆しました。

 

2016/5/27

リーマン級で景気が悪いので10%増税を延期する、みたいな。なにニワトリか卵が先かみたいな話に矮小化してんだよ。それは消費税を8%に増税したからだと、はっきりしているぜ。安倍・自公政権はアホノミクスの失敗を認めて退陣しろ。

*1:実際には細かい計算がありますが便宜上この図表を使っているようです