政治的に利用するなと言いつつ拠出金をたてにユネスコを政治的利用する、みたいな

ユネスコが世界記憶遺産に中国が申請した、1937年の南京虐殺事件を登録したことについて政府の菅官房長官は「意見が全く違う中で登録され、公正であるべき国際機関として問題だ。政治的に利用されることがないよう、制度の透明性を強く求めたい」として、ユネスコに出している拠出金の削減や停止を含め検討するんだとか。

ところで。

 日本政府の歴史認識は?

歴史問題Q&A | 外務省

日本政府としては、日本軍の南京入城(1937年)後、非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できないと考えています。しかしながら、被害者の具体的な人数については諸説あり、政府としてどれが正しい数かを認定することは困難であると考えています。

先の大戦における行いに対する、痛切な反省と共に、心からのお詫びの気持ちは、戦後の歴代内閣が、一貫して持ち続けてきたものです。そうした気持ちが、戦後50年に当たり、村山談話で表明され、さらに、戦後60年を機に出された小泉談話においても、そのお詫びの気持ちは、引き継がれてきました。

こうした歴代内閣が表明した気持ちを、揺るぎないものとして、引き継いでいきます。そのことを、2015年8月14日の内閣総理大臣談話の中で明確にしました。

 

 被害者の具体的な人数を特定することが困難だから?それで『意見が全く違う』のか?

日本政府としては、日本軍の南京入城(1937年)後、非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できないと考えているのなら、世界記憶遺産の登録もやぶさかではない、と考えてもフツーおかしくない。数万人なのか、数十万人なのか。その点だけが相違があるという見解のはず。


そもそも、痛切な反省と共に心からのお詫びの気持ちを揺るぎないものとして引き継でいないから『意見が全く違う』などとノタマウ官房長官の話が出てくるんだと思いますが。こないだは自民党の原田とか云う政治家が「南京・慰安婦の存在我が国は否定」と言ってた訳でこれが自民党の本音なんでしょう。

 

「日本がユネスコを脅迫」拠出金停止の検討、海外メディアはどう報じたか

「東京はユネスコとのドアを閉めた」

アメリカのケーブルテレビ局「CNN」は「東京は南京大虐殺文書に怒り、ユネスコとのドアをピシャっと閉じた」という記事で、菅官房長官の発言を中心に報道した。一方で、華報道官が中国・新華社通信に述べた「中国はこの文書が、平和を願い、また将来を見通し、人間の尊厳を保護するという、歴史記憶として肯定的な役割をするものだと考えている」という内容も紹介している。

「日本の新聞は、団結してユネスコを非難した」

イギリス・ガーディアン紙の記事見出しは「日本、南京大虐殺をめぐりユネスコへの資金提供を止めると脅迫」というもの。

 

ユネスコとは国際連合教育科学文化機関のことで「万人のための基礎教育と文化の多様性を保護するために設立」日本は1951年に加盟し世界第二位の拠出金を出しているそうです。一位はアメリカ。だが2011年のパレスチナが加盟申請した際に、異議を唱えるため親イスラエルのアメリカは拠出金分担を停止した。となると必然的にトップの拠出金の分担をしているのは日本になる訳で、つまり札びらで横っ面を叩くというか。
アメリカ様がやるんなら我が国ニッポンも同じことやっても良いだろうと、アベ政権はタカを括ったのか。

いつもテメエに都合の悪いこと、政府を批判する行為や意にそわないことには「政治的中立性が損なわれる」というくせに、こうして拠出金を盾に政治的な動きをする反動政権のダブスタです。

 

www.huffingtonpost.jp


国内のメディアは多くが御用メディアと化しているし、最早ガイアツに頼るしかないのが現状かな。

d.hatena.ne.jp

 上記のブログが言及しているように、実際にアベ政権がやらかしてしまって世界中から一斉に批判を浴びるのもひとつの手ですか。それが手っ取り早いのかも。

 

追記:

“シベリア抑留”の記憶遺産登録 ロシアが日本批判 NHKニュース

と、ロシアからおまえのとこも政治利用するなと言われていますな。