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【正規・非正規】労働者の賃上げと待遇改善は当然の話

仕事・労働 社会生活

ネットで見たが、期せずして沖縄の地方紙「琉球新報」と「日経新聞」がそれぞれ非正規雇用の待遇改善の社説を書いている。

<社説>正社員求人27% 非正規雇用に歯止めを - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース

企業は人手不足の解消を、安く不安定な労働力に頼るのは得策ではない。求職者を正社員として雇用する方が、企業と社会の活力につながるというメリットにもっと目を向けてほしい。国も非正規化に歯止めをかける雇用政策を積極的に打ち出すべきだ。
 沖縄労働局の調べによると、県内企業の2015年の正社員求人割合は27・6%で、全国の41・1%を13・5ポイント下回った。一方、15年の月間有効求職者数(月平均)のうち、正社員を希望する人は全体の72・3%を占めている。
 企業に注目してほしいのは、沖縄の年齢別の人口構成だ。働き手世代を示す「生産年齢人口」(15~64歳)が全人口に占める割合は、00年の国勢調査から低下し始めている。15年は00年に比べ7・2ポイント減の60・7%。35年後の50年には51・5%まで低下すると予測されている。逆に高齢人口(65歳以上)の割合が高まっている。
 このため、働き手世代が子どもとお年寄りを扶養する負担度が重くなり続けている。既に沖縄は、財政と経済成長に影響を及ぼす局面(人口オーナス)に移行しており、これからどんどん深刻化していくと見込まれている。
 さらに、働き手世代のうち非正規労働者の割合が増えている。厚生労働省が昨年11月に発表した調査結果によると、パートや契約社員派遣社員など正社員以外の労働者の割合は40・0%に達した。とりわけ深刻な問題は、35歳から54歳の働き盛りの世代で非正規労働者が増えていることだ。
 非正規は年を重ねても給与の上昇は見込めない。低賃金で預金もできない。健康保険や厚生年金に未加入の人も多い。非正規が増えると消費は落ち込み、企業はモノを売りたくても売れず景気が冷え込む。将来が不安で結婚に踏み切れず少子化が一層進む可能性もある。悪循環だ。

(赤字ボールドはブログ管理人による)

 

沖縄県にも、下記にリンクしたように各種雇用促進奨励助成金が有るにも拘らずこのありさまだ。

沖縄若年者雇用促進奨励金|厚生労働省

 

賃金が低い→生産性も上がらない→企業の業績売り上げも低迷→賃金が抑えられる→消費が不振→景気低迷、の悪循環はまさにその通りだろう。

 

次に日経の社説から引用

生産性高め非正規の賃上げを :日本経済新聞

 デフレ脱却を前に進めるために期待されることの一つが、パートなど非正規で働く人たちの賃上げだ。今年の春季労使交渉では非正規社員の待遇改善が例年以上に注目される。その前提となる生産性向上の手立てについて企業の労使は議論を深める必要がある。

 総務省労働力調査によれば非正規で働く人は昨年12月に2038万人に達している。雇用されている人の38%を占める。だが国税庁の調査では2014年1年間に非正規労働者に支払われた給与総額は正社員の12%にとどまる。賃金水準が正規と非正規で大きな開きがあることを示している。

 (赤字ボールドはブログ管理人による)

 

非正規雇用は経験を積み、スキルが上がったとしても給与はそのまま、或いは経済状況如何によっては賃下げもあり得る。さらに契約期間をたてに解雇も簡単に行えるわけだ。正規社員なら賞与などもあることから年収の格差は広がるばかり。【2014年1年間に非正規労働者に支払われた給与総額は正社員の12%にとどまる。】だそうだし。

 

人件費を「労働コスト」などと称し、削減することだけに血道をあげてきた近視眼経営しかできないニッポン企業。生産年齢人口の減少から人手不足に陥り、慌てて時給を上げたり非正規を正規雇用に移行するだとか、あの手この手のドロナワ対策。まあ、要するに、今までは「雇ってやってるんだ、仕事があるだけありがたく思いな」てことだったんだが。代わりは幾らでもいるとかね。
戦時中に言われた一銭五厘でいくらでもいる、などという思想が抜け切れないのか。

 

日経の社説は安倍政権肝いりのデフレ脱却を進めるために、という辺りみたいだ。
投資家・経営者側の視点で語ることが多いニッケイが、何を今さらな感があるこのようなことを言い出す理由は、パソ中平蔵が言及したように、日経もトリクルダウンは無いとようやく分かったか(笑)
消費税上げたのが一番の「アホノミクス」だけれども、年金ぶっこんで株価上げても一向に実体経済は上向きになってこない。ニッケイなんかがおっとり刀で、つけ刃みたいな社説を書いたりして。

 

ところで上記にリンクしたように沖縄県だけじゃなく、事業者は人を雇い入れるときに国や地方からの雇用奨励金や、雇用調整助成金などが各種ある。
しかし、その雇用政策が現状にフィットしていれば待遇などが良くなったりする筈なんだがね。煩雑な申請や手続きを嫌がるのも一因という感じか。
であればせっかくの補助金助成金も画に描いた餅。
正規雇用を増やしたり、非正規の待遇改善をした企業にはてっとり早く消費税納税額を減額するなどの奨励策をする方が、消費税の食品の軽減率なんかで富裕層にも恩恵を与えるより、よほど有意義な軽減策だと私的には思うが。
消費税撤廃(もしくは3%に戻すか)が持論であることに変わりはないが。
・・と、所得税の累進強化です。