非正規雇用の独身の孤独と絶望

35歳~54歳の子どものいない独身女性が困窮と孤独に苛まされているという朝日の記事を引用します。

 

非正規・独身…孤立し困窮する女性たち、切実な実態調査:朝日新聞デジタル

非正規で働く、子どものいない35~54歳の独身女性が、困窮し孤立している実態が、公益財団法人「横浜市男女共同参加推進協会」などの調査でわかった。「病気になったら生活が破綻(はたん)する」「1人で老後まで生活できるか不安」。さまざまな支援策からも漏れ、寄せられた声は切実だ。

現在の年収は「150万円以上250万円未満」が4割。「150万円未満」の人が3割で、年齢が上がるほど比率が高かった。

 現職の契約期間は1年未満が4割余。3割が仕事を掛け持ちしていた。非正規職に就いている理由は「正社員として働ける会社がなかった」が6割を超えた。

 「親の介護で貯金を使い果たした」(54歳)「いつまで働けるかわからず、元気なうちに死にたい」(42歳)など、収入や雇用継続への不安が多く聞かれた。

 仕事につながるスキルアップのほか、「孤独」「居場所がない」として、同じ立場の人との交流や相談の場を求める声もあった。

 

ここ2本ほど続いたエントリーに関するけれども、非正規雇用の中年女性層もやはり「正規の雇用がない」という理由が6割を超えます。
「いつまで働けるかわからず、元気なうちに死にたい」(42歳)との壮絶な孤独感と果てしない絶望にはかける言葉を失う。
アンケートでは、老後の心配や仕事の悩みなどがそれぞれ8割を超え、そのほかに親の介護など、独り身の女性の肩にその多くがかかってきて。
ただ、正規雇用になったとしてもすべての問題が解決されるわけではないことも当然ですが。

 

この記事に関するブックマークコメントが考えさせられました。

 

そして忘れさられる恵まれないおっさん達。/これは自由と自立の代償なのか?

身につまされる。すぐそこにある現実。とはいえこれを避けるために男という意味不明な生き物と暮らすのはごめんだ。 

 

非正規の独身男性にも同じような不安や悩みがあるのは明白で、上のコメント主は男性だろうし。
下段のコメント主はおそらく女性であろうか、けれどもだからといって男性と暮らすという選択肢はまっぴらだ、という意思が感じられます。

 

私も独身時代に親がうるさく言うもんだから婚活サービスに登録したことがあった。当時で40万弱の会費を支払った。しかもそのサービスでは結婚にたどり着けなかったし。つまりドブ銭だったわけ。
金を支払ってまで婚活をするという男女がどれくらいいるのか分からないが、雇用のミスマッチと共に結婚のミスマッチかもしれない。

 

自由と自立の代償なのか?というコメにあるけれど。
自由と孤独はふたつでセットという歌詞があったかのように記憶していますが『ひとり口は食えずともふたり口なら食える』という古い言い回しだけでは片付かない切実な問題が横たわっていて。
でも、そうしたこともまた現実として言えるのも確かかな、とも思うけど。オッサンとしては。

 

 安倍政権が1億総活躍などとお題目さえ唱えれば、私の責任は果たした、なんていう言いっ放しの政治に放置されるのはこうした暗澹たる現実でしょう。