愛媛県(東予地方)の方言やけんのぇ

今週のお題「方言」

 

生まれ育った近畿地方から妻の故郷である愛媛に転居してきて、すでに18年が過ぎるのだけど、言葉のイントネーションがいわゆる関西弁(妻に言わせると愛媛も関西だそうだ)に近いけれど、似て非なる部分もあって当初は戸惑うことも多かった。

伊予弁 - Wikipedia

古い京言葉(現代の京都市内では使われていないほど古い表現)が残っているケースが多くみられるが、愛媛県においても同様のことが言える。ただし同じ伊予弁でも南予のそれは九州方言の影響が強まり、近畿方言の影響が強い中予・東予のものとは大きな相違が見られる。この南予方言も大洲市を中心とした大洲方言宇和島市を中心とした宇和島方言とに分けられる。

 

愛媛県は割と広い面積で私が住んでいる東予地方、そして松山がある中予地方、宇和島などの南予地方とあり、それぞれ方言が違うようです。夏目漱石の「坊ちゃん」でよく使われる語尾で「~なもし」は、中予地方の言葉だけど最近はあまり使わないみたい。

 

こちらへ来て最初の方言による洗礼は、例えば会社で休憩する時に、先輩に「休憩します」と言いますと。
「お、ゆっくりしてこんかい」と返されてしまい。なんでこのオッサンにそこまで、ツッケンドンに言われなきゃいけないんだ!と憤ったりした。「ゆっくりしてきて」がそういう言い方になるようだけれど、(いま振り返ってよく考えてみると、多くの人はそんな言い方はあまりしていない。あのオッサンが横柄だったのかよ?)
大阪辺りで「~してこんかい」と言うと、突き放した命令口調みたいで、「おまえケンカ売ってんのか」となりかねなかったりします。

 

 東予地方では、「~わい」と言う語尾を付ける。
「私がしましょう」というのを、男性なら「ワシがしょうわい」と言う。
~してくる、というのは「~してこうわい」となる。
帰宅するときの挨拶は「帰ってこうわい」と言うので「帰って、また来ます」かと思えばそうじゃなく、そのまま帰ってしまい「もう帰っては来ない」ので、あれ?となった経験が。

 

全く分からなかったのが「まくる」という言葉でして。
「それ、まくって」と、指差された物をこれをですか?と、裏返してみたことがある。それは「めくる」という意味じゃなく、「捨てる」ということだと後で聞いて呆れたりしたりした。

この他にも
「しゃぐ」→ひく (車にしゃがれた・下にしゃぐ→車にひかれた・下にしく)
「いなげ」→変な (いなげな人じゃ→変な人だ)
「がい」→「傲慢」(初めに言及したのは、がいなオッサンだった訳ね)
「ほんでのぅおえ」(それでね)
「ほやけんの」  (だからね)
「足りぐるしい」 (少し不足かな)
「どくれる」   (不機嫌になる、拗ねる)

 

外国語みたいに聞こえる言い方もある。


「おらぶ」→   (大声で叫ぶ。)

使用例として「ほら!おらんどらんと!」→(ほら!大声で叫んでないで!)となり、方言を知らない人が聞けば、なんのこと?みたいな。  

 

他の土地でもそうみたいですが、その方言を標準語だと信じて疑わない人も多数です。それがついに書き文字にまで波及した例がこれです。
松山の道後温泉の近くで見た駐車禁止の看板。

 

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        「駐車せられません」ね

 

それと、愛媛では水道水が無料だったり(一部)、蛇口の混合栓からミカンジュースが出ます。


え?
嘘もホウゲンって言います。