新アルバム発売で批判対策するサザン桑田は、そもそも褒章を辞退すりゃよかったのに。
紅白歌合戦などという前世紀の遺物番組で「政権批判した」とネトウヨから叩かれまくり、昨年末から正月にかけてちょっとした騒動を起こしたサザンの桑田さん。
NHKなんか私は決して見ないので(契約してないし)、知らなかったのですが(それで記事にするタイミングを逸した)、なんだか安倍晋三を連想させるようなパフォーマンスをしたとか。
そんなくらいで、なにが政権批判だ、と思いますけどね。
そこはそれ。
右傾化ニッポンはそれを許さず、不敬だ!とばかり反日バッシングにあい全面謝罪に追い込まれたのでした。
で、新アルバムの発売にあたっては苦しい営業展開をしている、と。
つまり、政権批判なんてとんでもございません、という姿勢なんだそうです。
人気商売だし、売れなきゃみんなが困る、という大人の事情だろうけど(いやだいやだ)。
でもって、その後の年越しライブ中には紫綬褒章をポケットから取り出したとか。
いやさ、そんなくだらんことをするくらいなら、初めから勲章を辞退しろよ、と思いますが。
作家の城山三郎は『言論、表現の仕事に携わるものは、いつも権力に対して距離を置くべきだ。権力からアメをもらっていては、権力にモノを言えるわけがないから』と大江健三郎の文化勲章辞退の際に語ったんだとか。*1
で、本人が褒章の打診された時には、夫人に勲章なんかいらない、と言ったところ「そんなことを言うと貰われた方に失礼ですよ」と返され「読者とおまえと子供たち、それこそおれの勲章だ。」と語ったそうです。
凄く格好がいい。
もしサザンの桑田氏が「俺のファンと家族それがあれば十分だ」みたいなことを言って辞退してればどうだっただろう。
他意はございません(あるやろ)と、苦しい言い訳をするくらいならば。
褒章ではないけど、国民栄誉賞を打診された、福本豊氏(阪急で活躍)は、「そんなんもろたら立ちションもでけへんようになる」と断ったそうで。それもまた、メチャカッコええ。
それは恐れ多いという気持ちだったから、と本人は言ったそうですが、半分ギャグみたいにするくらいならその方がカッコええ。
*1:レイバーネットより