やれやれ、だったなぁ。

今週のお題「印象に残っている新人」

 

かなり前の話だが。


新人のOJTを任されて、同行営業することになった。顧客の近くまで来て二人で歩いていると、その男が突然泣き出した。


それは、涙ぐむとかのレベルじゃなくて号泣だった。鼻水まで垂らして立ち止まって。

 

どうした、と尋ねても要領を得ない。
まあ仕方がない、このまま顧客先の訪問もままならないし喫茶店でもいくか、と近くの喫茶店に飛び込んだ。

 

その男の新人研修中の2日目の事だったと記憶している。
私に伝えたその理由は昨日、親戚のおじさんが亡くなった、と言う。え?じゃ、お通夜だとか葬式に出席しなくていいのか?と聞くが、はっきりしない。

 

結局、そのまま帰社して上司に報告。
次の日、長い時間をかけて上司と話し合いをしていたようだが結局退社となった。おじさんが亡くなったというのは単にきっかけだったようだという話。
せこい話だけど、オレが支払った喫茶店代が…。という思いがよぎった。


別に泣かなくても。
よほどイヤだったんだろね、その営業の仕事が。


その後、その男がどうなったかなんて知る由もない。

 

愛媛県(東予地方)の方言やけんのぇ

今週のお題「方言」

 

生まれ育った近畿地方から妻の故郷である愛媛に転居してきて、すでに18年が過ぎるのだけど、言葉のイントネーションがいわゆる関西弁(妻に言わせると愛媛も関西だそうだ)に近いけれど、似て非なる部分もあって当初は戸惑うことも多かった。

伊予弁 - Wikipedia

古い京言葉(現代の京都市内では使われていないほど古い表現)が残っているケースが多くみられるが、愛媛県においても同様のことが言える。ただし同じ伊予弁でも南予のそれは九州方言の影響が強まり、近畿方言の影響が強い中予・東予のものとは大きな相違が見られる。この南予方言も大洲市を中心とした大洲方言宇和島市を中心とした宇和島方言とに分けられる。

 

愛媛県は割と広い面積で私が住んでいる東予地方、そして松山がある中予地方、宇和島などの南予地方とあり、それぞれ方言が違うようです。夏目漱石の「坊ちゃん」でよく使われる語尾で「~なもし」は、中予地方の言葉だけど最近はあまり使わないみたい。

 

こちらへ来て最初の方言による洗礼は、例えば会社で休憩する時に、先輩に「休憩します」と言いますと。
「お、ゆっくりしてこんかい」と返されてしまい。なんでこのオッサンにそこまで、ツッケンドンに言われなきゃいけないんだ!と憤ったりした。「ゆっくりしてきて」がそういう言い方になるようだけれど、(いま振り返ってよく考えてみると、多くの人はそんな言い方はあまりしていない。あのオッサンが横柄だったのかよ?)
大阪辺りで「~してこんかい」と言うと、突き放した命令口調みたいで、「おまえケンカ売ってんのか」となりかねなかったりします。

 

 東予地方では、「~わい」と言う語尾を付ける。
「私がしましょう」というのを、男性なら「ワシがしょうわい」と言う。
~してくる、というのは「~してこうわい」となる。
帰宅するときの挨拶は「帰ってこうわい」と言うので「帰って、また来ます」かと思えばそうじゃなく、そのまま帰ってしまい「もう帰っては来ない」ので、あれ?となった経験が。

 

全く分からなかったのが「まくる」という言葉でして。
「それ、まくって」と、指差された物をこれをですか?と、裏返してみたことがある。それは「めくる」という意味じゃなく、「捨てる」ということだと後で聞いて呆れたりしたりした。

この他にも
「しゃぐ」→ひく (車にしゃがれた・下にしゃぐ→車にひかれた・下にしく)
「いなげ」→変な (いなげな人じゃ→変な人だ)
「がい」→「傲慢」(初めに言及したのは、がいなオッサンだった訳ね)
「ほんでのぅおえ」(それでね)
「ほやけんの」  (だからね)
「足りぐるしい」 (少し不足かな)
「どくれる」   (不機嫌になる、拗ねる)

 

外国語みたいに聞こえる言い方もある。


「おらぶ」→   (大声で叫ぶ。)

使用例として「ほら!おらんどらんと!」→(ほら!大声で叫んでないで!)となり、方言を知らない人が聞けば、なんのこと?みたいな。  

 

他の土地でもそうみたいですが、その方言を標準語だと信じて疑わない人も多数です。それがついに書き文字にまで波及した例がこれです。
松山の道後温泉の近くで見た駐車禁止の看板。

 

 035 

        「駐車せられません」ね

 

それと、愛媛では水道水が無料だったり(一部)、蛇口の混合栓からミカンジュースが出ます。


え?
嘘もホウゲンって言います。

 

 

W杯会場で試合後ゴミを拾うという風物詩報道

 優勝候補の筆頭、前回南ア大会の覇者、スペインがまさかのグループリーグ敗退という大波乱を引き起こして、世界中のサッカーファンの目をくぎ付けにしている今回のW杯ブラジル大会です。

 

サッカーは好きです。
・・が、国の威信をかけて、なんていう国別対抗であるW杯はあんまし、でして。テレ朝が『絶対に負けられない戦いがある』などと暑苦しくもナショナリズムを煽るずっと以前から煙たい存在でした。ま、勝ちゃぁ勝ったでそれなりに喜んだりはするんですが、なんだかホンマ暑苦しい存在。

 それはさておき。

 今回も現地の会場で、試合後日本人が会場のゴミ拾いをしたという話題が海外のメディア経由で報道されてきました。
振り返れば、「ジョホールバルの歓喜」を経て初めて参加したフランス大会でもこうした行為が海外のマスメディアを通じて報じられました。当時は青いビニール袋で応援するスタイルが流行していまして。試合後、そのビニール袋がそのままゴミ拾いの回収袋になるという一石二鳥が、素晴らしいアイデアだと私も思ったものです。

 

で、今回もそういう光景があったそうでして。
その件に関して、ネットで有名な方が記事にしたようです。

 

日本でデスマーチが発生する理由とW杯コートジボアール戦のゴミ拾いの関係 - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)

 

少しばかり引用します。

日本人として大変誇らしく思えるエピソードです。渋谷では、観戦のどさくさにまぎれて痴漢行為を働いた人がいた様ですが、現地まで見に行った様な熱心なファンの方は、モラルが高く、マナーの素晴らしい方が多いのでしょう。

 

さて、一方で、日本の方の中には、この様なマナーの良さが海外の人にとって大変な驚きであったのを疑問に思われる方がいるかもしれません。

 

日本ではスポーツや音楽フェスの後に自分のゴミを持ちかえるのは珍しいことではありません。セルフサービスのお店で自分が使った食器を所定の位置に戻すのはごく普通のことです。バス停や駅、電車の車内に林檎の食べカスや、ジュースの缶を投げ捨てる様なことはしません。

 

ところが、日本の外では、ゴミは会場に放置、デモの後は町がゴミだらけ、セルフサービスのお店でもトレイやお皿は机においたまま。私が住んでいたイタリアではそれは当たり前。イギリスでも当たり前です。スペインやフランス、ベルギーチュニジア、メキシコ、ロシアでも当たり前でした。

メイロマこと谷本真由美さんっていう、ネットではかなり有名な方なんでしょうか*1おそらく彼女の皮肉だとは思うのですが、『日本人として大変誇らしく思えるエピソードです』なんて辺りが癇に障る人も多いことかと。
ゴミ拾うことが何で誇らしいんだよ、と言ってしまえばそれまででしょうが、私はこの人の認識になんだかなあ、の違和感を禁じ得ないのです。
というか、日本人はこういった礼儀やモラル意識が高い人々ばかりだと言う、そのなんて言うんですか、ステレオタイプ的な?そんな認識があるとしたらなにゆうてんねん、アホちゃうか、と関西弁丸出しになってしまう。

 

ブコメではゴミ拾っただけじゃないか、それを他人の仕事を取るなんていう話になんでなるんだよ、日本をディスリたいだけだろ、とかしましい。炎上商法だとか、そのへんは彼女みたいな人々には願ってもない展開でしょうか。

 

自分たちで散らかしたごみを拾って帰るという、非常にモラルがあって、規範意識が高い人々もいることは事実でしょう。なかなか出来ることではありません。しかし、マスコミがこんな報道を海外から拾ってきて「どうです」的な。礼儀正しさを誇張するのがウットーシー。

 

(1/2) 日本人サポーター負けた後もW杯会場のゴミ拾い 「日本は文化も教育も最高だ!」と世界中から絶賛 : J-CASTニュース

 

しかも、こうした海外のスポーツイベントなどでは風物詩みたいに出してくる。冒頭にあった、ニッポン人として誇らしいてな調子でしょうか。なにが誇らしいねん。他にネタはなかったんかい、と。

 

ゴミをポイポイ捨てるニッポン人もいれば、持ち帰ったり拾ったりする人もいるっていうだけの話じゃないんですか。私は某ビルメン会社に勤めていますが、商業施設におけるゴミのポイ捨てや汚し具合に日夜直面してまして。こうした「ニッポン人はキレイ好きで礼儀正しくって道徳的だ」なんていう十把一絡げにはどこのドイツの話(ニッポン人だけど)や、などと思ってしまう。ひょっとして、海外だから礼儀正しくふるまってんのと皮肉りたくもなるのです。

 

 会場でゴミを集めて拾う行為をお前にできるのかよ、と問われれば「できませんし、したいとも思いません」と言いますけれども。さらに言うなら、こういうのは何となく偽善的でね。テメエで出したゴミくらいは持って帰るなり、拾ってゴミ箱に捨てるくらいで充分じゃないのでしょうか。

 

追記:

なんだ、「今週のお題」は木曜で締切りですか。
てことで、なんだかなの金曜日。

 

 

今週のお題「サッカー」

*1:よく物議を醸しだす女性だということくらいはかすかに知ってますがね。