初めてスシローに行ってみた

タイトルそのままの話なのだけど「回転すし」と言われる店にはそれこそ何度も行ったけど、全国チェーンのその手の店は初めてだった。
入店と同時に待ち構える端末に、人数は何人だ?カウンターが良いのか?テーブル席が良いのか?と聞いてくるのでタッチ入力を強いられる。

 

そうすると、レシート状のペーパーが出てきて何番の席へ行けという。
なるほどなるほど、徹底した人員削減ですな。
仕方がないのでおずおずと席に進む。お茶は抹茶粉末を小さじで掬って湯呑に入れるのだ。何杯が適量か分からず、ふた匙も投入してしまい、すごく濃いお茶が出来上がった。おかげで最後までその湯呑にお湯だけを注いでしまう羽目になった。

 

さて注文である。
回転すしとは言え、昨今の感染予防やバカ野郎のいたずら対策で寿司は回っていないので、タブレット端末に入力しなければならない。
デジタル環境に慣れている方々はすんなり取り組めるのだろうが、ジジイにとって初めてのお店でどのようなシステムになっているのかさっぱり分からず、面くらって眺めること5~6分、ようやくアウトラインが理解できてきた。

飲み物の部(アルコール、ソフトドリンク)にぎり寿司の部、丼、麺類の部、その他料理などという、タブを選び、さらに検索し、それをタッチし、個数をタッチし、そして注文を確定する。
それだけで随分疲れる。

 

すると数分後、店員さんが注文していたビール生中とレモンハイを運んできてくれた。ファーストコンタクトだ。初めての人類遭遇だ。人恋しかったよ(ウソだけど)。
あとはタブレットが「もうすぐご注文の品が到着します。桃色の皿です」とかなんとか伝えてくる。それが通り過ぎないかと心配で今か今かとレーンを凝視し待ち構える。

 

そして寿司が回ってくる。おっこれだな「キタ━(゚∀゚)━!」みたいな。
取り逃がさないように必死で取る。忙しい。なんか試されてんのかオレ?
なんだかグッタリとなりながら、ハマチのにぎりを頬張る。
ワサビ全部抜きなんだ。
テーブルの隅に置いてあるワサビ小袋からひねり出して、ネタを持ち上げてちょいちょいとセルフワサビを塗る。

 

まあ、不味くはない。
しかしこれは「にぎり寿司」というより「置き寿司」ですな。ネタとシャリの一体感が全くない(笑)。シャリが自動で出てきて、その上にネタをぺたぺたと置いてんじゃないのかな?想像だけど。
結局夫婦二人で10皿くらい食べた。


ところで、余談になるけど店内環境がまたこれ激しくってですね。
BGMと言うのが憚れるくらい結構な音量で、俺は知らないんだけど「なんとか坂」?とかアルファベット3文字グループの楽曲が騒々しくも延々と流れていて、苦行を強いられて飯を食ってる感じと言えば言い過ぎかしら。その間にはタブレットが「もうすぐ注文の品が流れてきます」かしましいし。

 

最後にタブレットで料金を確定して、初めに渡されたレシートを持ってセルフレジでお金を支払って退店と言う流れだ。粛々と出ていきました。
この間、人間と接したのは一度きり。オートメーションの工場のラインで流れてくる食物を黙々と喫食させられてというか。不味くはないけど、まあ味気ないなぁと(個人的な)感想を抱きましたわ。