自動車の方がリスクが高いという信仰が原発推進界隈では強く信じられているようだ。

原発推進派っていう連中の頭の中身ってのは、常人には信じがたい構造をしているようです。

和歌山県知事:高浜原発福井地裁決定「判断がおかしい」

毎日新聞

 福井地裁関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働を差し止めた仮処分決定について、和歌山県仁坂吉伸知事は20日、定例記者会見で「大飯も高浜も判断がおかしい」と疑問を呈した。

 仁坂知事は「生存権のリスクをゼロにしろと言うのなら(より死亡事故の確率が高い)自動車の差し止め請求ができてしまう。なぜ原発だけ絶対になるのか」と話し「原発のリスクをあんなに極大化するなら、別のリスクはもっとある。電気代がかさんで企業が倒れたら誰が責任をとってくれるのか」と述べた。

 

まず、こんなのを県知事にお持ちの和歌山県民の皆様に心からの同情をお寄せいたしますとともに、こんなの選んでんじゃねーよ、と申し上げたい。

生存権のリスクをゼロにしろと言うのなら(より死亡事故の確率が高い)自動車の差し止め請求ができてしまう。なぜ原発だけ絶対になるのか」と話し「原発のリスクをあんなに極大化するなら、別のリスクはもっとある。電気代がかさんで企業が倒れたら誰が責任をとってくれるのか」

【事故の確率】というキーワードだけを取り上げて、ならば、車や飛行機の方が原発よりはるかに危険だ!などとノタマウ悲しい御仁が後を絶たないのですね。
この県知事は【元経済産業省官僚。科学技術庁に出向して原発行政を担当していたこともある。】んだそうで、ならば頷ける発言内容なのですが官僚になったくらいだしいい大学を出てんでしょうに。
この発言が整合性を持って万人に同意して頂けると思ってるから、ぬかすんでしょうし。
ほんま、救いがたいです。

自動車事故の方が確率が高い・・・。
・・・ご無理ご尤も。

それは、避難民何十万人、事故処理に人が立ち入られない、その処理に何兆円、しかも何万年と時を経なければ完全に掌握しきれないなどと言う自動車事故があるのならば、仁坂知事閣下の仰る通りでございます。

まあ、推進派の連中はフクイチの原発過酷事故が起こった直後からこのような妄言を発しているようです。

池田信夫ブログ

 自動車のリスクを「年間5000人」と書くのなら、同じ基準で原発のリスクを比較しないと不公平だろう。日本の原発事故の死者は、これまでゼロである。2名の死者が出た東海村事故は核燃料加工施設だが、それを入れても年間0.04人。少なくとも「原発のリスクは自動車をはるかに上回る」とはいえない。
    

この記事が2011年3月31日ですから本当に直後から自動車の方が危険だ!と喚いていることになります。【あの】イケノブもこう言ってる訳ですからね。極右のバーさん、櫻井よしこもツイートしてるようですし。枚挙にイトマがないw

 
 
この和歌山県知事は4年を経た今頃になって、こんな手垢が付いた、しかも説得力もなんにもないものを押し入れの奥から引っ張り出して埃を払って、言い出す始末ですからね。
判決がおかしいと言うよりも、県知事閣下のアタマの方がダイジョブでしょうか。
 
追記:
言葉足らずで、言い訳になるのかもしれませんけれど。
ブコメでリスクは自動車の方が高い、みたいなコメント頂きました。
 
それは、リスクの確率は自動車の方が高いでしょう。あたり前です。
 
そんなことをいうならば、自動車の保有台数と日本全国にある原発の設置数を比較してから言ってくださいよ、てなことも言いたくなりますね。
確率の問題を云々したいわけではありませんよ。
 
ですから、そもそも比較する対象か?というのが言いたいわけです。筆者としては。
それを読み取って戴けませんか。