(一部引用)
主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)の会場周辺には警察官がずらり。鉄道、車道が規制され、学校も臨時休校になった。地元・三重県出身のコラムニストで「伊勢うどん大使」でもある石原壮一郎さんが厳戒の伊勢志摩を歩いた。
5月26日午前、伊勢神宮につづく道の歩道は、首脳らを歓迎する地元の人たちで、ぎっしり埋め尽くされています。
「メルケルさーん!」
「オランドさーん!」
クルマが通るたびに黄色い声や茶色い声。多くの人は「県の人が配ってくれた」という各国の手旗を持っています。どこの国旗かは気にせず振られていますが、ま、大事なのは気持ちですよね。
「天気予報は悪かったけど、晴れてよかったなあ」
「やっぱり天照大御神さんはたいしたもんやなあ」
地元の誇りであるお伊勢さんを世界のトップが参拝する。地元の人たちにとって、こんなにうれしいことはありません。伊勢志摩にサミットがやってくることが決定して以来、ほぼ1年にわたる地域をあげての「サミット盛り上げシフト」が、総仕上げを迎える瞬間でもあります。
(赤字は管理人)
地元・三重県出身のコラムニストが書いた記事だそうですが、サミットを持ち上げる提灯感とともに地元愛がひしひしと感じられて香ばしい。伊勢うどんなんてTVの旅番組で見たことはあるが、ビジュアル的になんだかで是非一度食べてみたいとは思わんもんね。
「メルケルさーん!、オランドさーん!」と、まるでアイドルの出待ちを構えるファンのノリ。記事を読んでいるこちらの耳が赤くなるほど。何の疑いもなく各国の首脳を早速芸能人化するすごさにも驚くが地元に世界の首脳が集まるという、ただそのことだけで郷土を誇りに思ったりできるんですから安いもんです。天邪鬼すぎるのかもしれませんが、誇りに思うより傍で見ているこちらが恥ずかしい。こんな風な熱烈歓迎をどう思うか、と各国の首脳の忌憚のない意見を取材しろよ、と思いますね。
しかも、どこで調べたのか、このサミットで供された酒などが人気を集めて完売状態ですと。政治リテラシーはなくても情報強者。
伊勢志摩サミットで先進7カ国(G7)の首脳たちの食事会で出されたり、プレゼントされたりした酒類や工芸品がインターネットで公表された途端、注文や問い合わせが殺到していることが28日、分かった。蔵元では「1日で1年分が完売状態」とうれしい悲鳴を上げるなど、サミット効果を実感していた。
サミットが開かれたことで、三重県ってどこにあるの?と言われなくなるかも。「伊勢志摩」の名前が世界的に有名になってうれしいとか。じゃ、3年前・2013年のサミットはどこで開かれたのか、と問われてすぐに答えることができなくてもそれは関係ねぇ、ですか。踊るあほうにみるあほう、同じあほなら踊らにゃ損々。んでも、踊って損すりゃ世話ないし。
前々回、オバマが広島を訪問するというのをエントリしました。
予想通りというか良く推敲された、とは思うオバマのスピーチに水を差す訳じゃないけれど、天邪鬼な私などは「素晴らしい」と手放しで絶賛するコメントが多くてなんだかな、と思ってて。そうか、やはり違和感を感じている人もいたようです。
オバマ氏歓迎一色に違和感 ゴジラ描いた核の恐怖どこへ:朝日新聞デジタル
そしてこれ。
オバマが原爆資料館を訪れたから?大統領が訪問した翌日からだ、というからそれはもうね。「おお、それは一度行ってみなきゃ!あの折鶴も見たいし!」そんな気質が反映されたのかしらん。
こーゆーの、先進国首脳会議の政治利用とは言わんのですか。結果的に政府の思惑通りに事が運んで、消費税増税延期も、リーマンショックに似ていますから云々で「ワタクチのアホノミクスのせいじゃありません」「オバマを広島に招待したのは安倍政権です」シャンシャンと。